最近、火災保険の値上げのニュースが話題になっています。(2024/09/28 日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB268IG0W4A920C2000000
インフレが進む現代において、保険料が上昇するのは自然な流れと言えるでしょう。
しかし、そもそも保険とは、自己資金で備えられないリスクに対して予防線を張るためのものです。
保険料が上がっても、貯蓄を蓄えておいて、保険を購入しなければ、保険の値上がりは関係ありません。
世の中には自己資金で備えられることに対する保険もあります。
例えば、以前紹介した熱中症保険のような保険です。
熱中症保険の保障範囲であれば少し貯蓄を蓄えておけば、保険で備えておく必要はなさそうに思えます。
日本の社会保障制度を考慮した上で、私は以下の3つの保険以外は必要ないと考えます。
- 片働きの子育て世帯の死亡保険
- 自動車保険の対人対物無制限
- 火災保険
逆に、これらの保険がなぜ必要なのか、詳しく見ていきましょう。
1. 片働きの子育て世帯の死亡保険
一家の生計を一人で支えている場合、その人に万が一のことが起これば、残された家族は経済的に非常に厳しい状況に陥ります。
特に、小さな子供がいる場合、教育費や生活費をどう賄うかが大きな問題となります。
遺族年金や社会保障だけでは、十分な生活水準を維持するのは難しい場合があります。そのために死亡保険が必要なことがあります。
逆に、共働きの世帯であれば、一方の給料と遺族年金を組み合わせることで子育てに必要なお金を賄うことは、片働き世帯よりも簡単になります。
その場合は少なくとも、片働きの子育て世帯ほど死亡保険をかける必要はなさそうです。
そして、子供がいない世帯であれば、将来的に必要になる金額が子育て世帯よりは多くありません。この場合も死亡保険の必要性は減ってくるでしょう。
2. 自動車保険の対人対物無制限
交通事故は予期せぬタイミングで発生し、その損害額は計り知れません。
被害者への賠償責任は極めて重く、自己資金だけで対応するのは現実的ではありません。
対人事故であれば、被害者の治療費や慰謝料などで数億円の賠償金が発生する可能性があります。
また、対物事故でも破損したものによっては数億円の賠償がかかってくる可能性があります。
3. 火災保険
自宅が火災や自然災害で被害を受けた場合、その復旧費用は莫大なものになります。
つまり、これも自己資金だけで備えることは現実的には難しいと考えます。
特に、日本は地震や台風などの自然災害が多いため、リスクは高いと言えます。
住宅は大きな資産であり、その損失は家計に深刻な影響を与えます。
まとめ
まず、貯蓄を増やして、自己資金で備えられる状況を増やします。
その上で、必要な保険以外は使わなければ保険料の値上げは関係なくなります。
保険は「万が一」に備えるためのものですが、すべてのリスクに対して保険をかけるのは非効率です。
自己資金で対応できる範囲は自助努力で備え、それ以外の大きなリスクに対しては必要最低限の保険でカバーするのが賢明です。
自己資金で備えられる範囲を広げれば、保険はどんどん必要がなくなります。
保険料の値上げが続く中、改めて自分にとって本当に必要な保険は何かを見直してみてはいかがでしょうか。
※保険や投資の方針については、当ブログの著者の見解を記事にしています。保険や投資について絶対の正解はありません。保険・投資の最終判断についてはご自身で記事の内容を解釈の上、自己判断・自己責任でよろしくお願いします。当ブログでは最終的な責任は負いかねます。
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