子育て世帯が保険を見直すだけで年間数万円浮く【保険の新常識まとめ】
子育てがはじまると「万が一に備えなきゃ」という気持ちが強くなります。それはとても自然なことです。でも、その気持ちにつけ込むように、必要以上の保険を売りつけようとする仕組みが世の中にはあります。月3万円近い保険料を払い続けながら、「これで本当に安心なのかな」と漠然とした不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
わたしは2人の子どもを育てながら1馬力で資産形成をしてきた医師です。保険を正しく理解してから、月の保険料を平均の約10分の1に抑えることができました。この記事では、子育て世帯が保険を見直すことで年間数万円を取り戻すための「保険の新常識」をまとめて解説します。一緒に改善していきましょう。
目次
1. そもそも保険とは何か?正しく理解するところから
保険の仕組みを一言で言うと、「多くの人から少額のお金を集めて、万が一の不幸に困っている人にまとまったお金を渡す」ことです。
多くの人が見落としているのが「公的保障」の存在です。日本は世界有数の社会保障国家で、ガンになっても高額療養費制度で月の医療費自己負担は数万円に抑えられます。働けなくなっても傷病手当金(収入の約3分の2が非課税で支給)があり、亡くなっても遺族年金が支払われます。これらを把握してから保険を考えると、必要な保障額はぐっと小さくなります。
保険は「自己資金では到底まかなえない大きなリスク」にだけ使うもの。小さなリスクには手数料のかからない貯金が効率的です。
→ くわしくはこちらの記事で解説しています:保険の入り方の基本をもう一度おさらい
2. 子育て世帯が陥りやすい「保険貧乏」とは
日本の1世帯あたりの生命保険料の平均は月約3万円(2018年データ)と言われています。一方でわたしの家庭の保険料は月3,750円——平均の約10分の1です。それでも万が一の際には5,000万円超の保障があります。
「子どもが生まれたから」「病気が心配だから」という理由で、必要かどうかを検討せずに保険に入り続けると「保険貧乏」になります。保険貧乏とは、保険料が家計を圧迫して本来の資産形成に回せるお金が減ってしまう状態のことです。
保険に加入するほど将来の資産額の期待値は下がります。毎月の保険料を投資に回せるかどうかが、長期的な資産形成の大きな差になります。
3. 貯蓄型保険はほぼ不要——その理由
「元本が戻ってくる」というセールストークで売られる貯蓄型保険(終身保険・学資保険・個人年金保険など)ですが、その仕組みを理解すると、なぜ不要なのかがわかります。
「解約したら損」という感覚は自然な反応です。でも初期は「掛け捨て保険に入っていた」と考え直せば、解約のハードルは下がります。損切りも立派な金融判断です。
すでに貯蓄型保険に加入している場合は、払い込み終了まで5年程度を解約の目安にするのがひとつの考え方です。ただし感情的に「もう続けたくない」と思うなら、それ以前でも解約を検討していいとわたしは思っています。
→ くわしくはこちらの記事で解説しています:【もうやめたい】貯蓄型保険を徹底解剖!やめるための心理的コツも解説
4. 子育て世帯に本当に必要な保険:収入保障保険だけでいい
民間保険に懐疑的なわたしが「やむを得ず加入している」唯一の保険があります。それが収入保障保険です。わたしの家庭では月額3,750円の掛け捨て保険で、38歳時点の保障総額は5,280万円(月20万円×12ヶ月×22年分)。
| 保険の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 収入保障保険(低減型) | 時間が経つほど保障額が減少。その分掛け金が安い。子育て世帯のライフステージに合っている。 |
| 定期保険(一定型) | 満期まで同額の保障を維持。掛け金が高め。子どもが成人した後も同じ保障が続くのは合理的でない場合が多い。 |
貯金が十分に積み上がれば解約すればいい。保険はずっと持ち続けるものではなく、必要な期間だけ使うものです。
→ くわしくはこちらの記事で解説しています:子育て世帯は知らないと損する「収入保障保険」という賢い選択
5. 医療保険が不要な理由:高額療養費制度を知っていますか?
「ガンになったら医療費が心配」という気持ちはよくわかります。でも、日本には強力な公的保障があります。
どんな重病になっても、月の医療費自己負担は数万円程度に収まることがほとんどです。それなら医療保険の保険料を払い続けるより、貯金で備えた方が効率的ではないでしょうか。
医師として多くの患者さんを診てきた立場からも、医療費そのものより「働けない期間の生活費」の方が深刻な問題になることが多いと感じています。傷病手当金や障害年金でカバーできることを知っておくと、民間医療保険への依存度が大きく下がります。
→ くわしくはこちらの記事で解説しています:【結論:やめとけ】医療費の自己負担額が上がったら保険で備える?
6. 「ほけんの窓口」「保険代理店」で契約してはいけない理由
「ほけんの窓口」などの保険代理店は、無料で保険相談できる便利なサービスに見えます。しかし「無料」には理由があります。保険代理店は、あなたが保険に加入するたびに保険会社から手数料(コミッション)を受け取ります。
→ くわしくはこちらの記事で解説しています:【怪しすぎる】WECARS内の「ほけんの窓口」——保険代理店との付き合い方
7. まとめ:保険見直しのロードマップ
ここまで読んでいただいたあなたは、すでに「保険の新常識」を手に入れています。最後に、保険見直しの具体的な手順を表にまとめました。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| Step 1 現状把握 | 今入っている保険をすべて書き出す | 保険証券を引っ張り出して、月額・保障内容を一覧化する |
| Step 2 公的保障を学ぶ | 高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金を理解する | これを知ると「民間保険で備えるべきリスク」が大幅に減る |
| Step 3 不要な保険を解約 | 貯蓄型保険・医療保険など不要なものから解約する | 「損しそう」という感覚は正常。でも継続コストの方が大きい場合が多い |
| Step 4 必要な保険に絞る | 子育て中・片働きなら収入保障保険1本のみ検討 | ネット保険で直接契約。月3,000〜4,000円程度で数千万円の保障が得られる |
| Step 5 浮いたお金を投資へ | 削減した保険料をインデックス投資に回す | 月2万円の削減でも30年後には数千万円の差になる |
保険の見直しは、難しく感じるかもしれません。でも一度正しく理解してしまえば、毎月数万円の節約がずっと続きます。焦らず、ひとつずつ確認しながら進めていきましょう。
