https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB094YP0Z00C24A7000000
米国などの外国債券の利回りが上昇しているにも関わらず、外貨建て個人年金の利回りが据え置きになっているという問題で、金融庁が顧客利益に相反しているとして見直しを要請したという記事です。
ドル預金で4%近くの利回りがつくご時世に、外貨建ての資産を0.25%の利回りで据え置きにしていたという内容です。
民間保険は頻繁にこのような問題を起こしており、その必要性は個人がしっかりと考える必要があります。
今回は、外貨建て保険の問題点を踏まえつつ、なぜ民間保険が不要なのかを考察してみましょう。
目次
外貨建て保険の問題点
金融庁の調査によると、外貨建て一時払い保険の購入者の約6割が4年以内に解約しているという事実があります。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240408/k10014415141000.html
さらに、解約した顧客に再び同様の商品を販売する「乗り換え販売」が横行していたのです。これは明らかに顧客本位とは言えない販売手法です。
販売のたびに発生する手数料目当てですね…
外貨建て保険の問題点は以下の通りです:
- 短期解約の多さ
- 乗り換え販売による手数料の二重取り
- 為替リスクの説明不足
- 投資経験不足の顧客への不適切な販売
これらの問題は、民間保険会社が顧客の利益よりも自社の利益を優先していることを如実に示しています。
なぜ民間保険は不要なのか
1. 充実した公的保障制度
日本には、国民皆保険制度という公的保障制度があります。医療費の自己負担は1〜3割に抑えられ、高額療養費制度により医療費の上限も設定されています。
https://www.hokennomadoguchi.com/columns/seimei/need/
また、遺族年金、障害年金などの公的年金制度も整備されています。これらの制度により、多くの場合、民間保険に加入する必要性は低くなっています。
2. リスクの低さ
厚生労働省の統計によると、35歳男性の年間死亡率はわずか0.068%、女性は0.041%と非常に低い数値です。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life22/dl/life22-15.pdf
また、入院率も人口の1%未満です。つまり、保険金が支払われるような事態に遭遇する確率は極めて低いのです。
3. 高額な手数料と運用コスト
民間保険には高額な手数料や運用コストがかかります。特に外貨建て保険では、初年度の販売手数料が5%にも達する場合があります。
100万円の保険を買ったら、5万円は販売手数料だけで取られるということです。ちなみに他にも民間保険は手数料まみれです。
これらのコストは、最終的に加入者の負担となります。
4. 複雑な商品設計
外貨建て保険に限らず、民間保険商品は非常に複雑な設計になっていることが多いです。これは、消費者にとって商品内容を理解することを困難にし、不利益を被るリスクを高めています。
5. 自己資金での対応の可能性
保険のプロと呼ばれる人々でさえ、医療保険には入らず、自己資金で対応する傾向があります。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/021600372
これは、公的医療保険制度の充実と、自己資金での対応が十分可能であることを示しています。
結論:自己防衛が重要
民間保険、特に外貨建て保険の問題は、金融機関が顧客の利益よりも自社の利益を優先している現状を浮き彫りにしています。公的保障制度が充実し、リスクも低い日本において、高額な手数料を払って民間保険に加入する必要性は低いと言えるでしょう。
むしろ、自己資金を適切に管理し、必要に応じて活用できるよう準備することが重要です。
有事には民間保険じゃなくて貯金で備える!!
※貯金がマジでない人は…
- 急いで貯める
- しょうがなく保険に入る (注:貯金が貯まるのは遅くなる)
また、金融リテラシーを高め、複雑な金融商品の罠に陥らないよう自己防衛することが求められます。
民間保険に頼るのではなく、公的制度を理解し、自己資金の管理を適切に行うことこそが、真の経済的安全につながるのです。
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